top of page
  • 2024年2月26日

更新日:2月13日

当クリニックの院内報「GYC通信Vol.15」を発行しました。今回は「知っておこう!人工甘味料の新常識!」です。是非ご覧ください。


知っておこう!人工甘味料の新常識


●人工甘味料とは(図1)

人工甘味料とは、化学合成によって人工的に作られた甘味料のことで、糖アルコール合成甘味料が該当します。食品に添加する際には、砂糖の甘さに近づけるために複数の甘味料を併用することがほとんどです。それぞれの甘味料に、特徴や、得意分野があるため、様々な組み合わせで使用されています。






人工甘味料は安く手に入り、低糖質・低カロリーですが、近年、健康被害を示唆する論文が報告されています。


人工甘味料による糖代謝異常のメカニズム

通常は砂糖の摂取により血糖値が上昇します。一方、ほとんどの人工甘味料は糖質を含まないため、血糖値の上昇が起こりません。肥満や糖尿病の予防に有用と考えられていましたが、本来の糖代謝システムが乱れ、脳の摂食中枢や摂食中枢ホルモンに異常が起こり、その結果太りやすくなると言われています。さらには、人工甘味料の強い甘味に慣れてしまい、甘味に対する感覚が鈍くなり、より甘い糖質を摂取してしまう可能性もあります。



WHO(世界保健機構)の勧告

人工甘味料が低カロリー・低糖質のため、たくさん使用しても問題ないと思われるかもしれませんが、使用量使用頻度には注意が必要です。2023/5/18 にWHO より、体重のコントロールや心血管・脳血管病等のリスクを低くするために、一部の人工甘味料や天然甘味料を使用しないよう勧告が出ました。つまり、上記の甘味料の長期的な使用は、成人および小児の体脂肪を減らす上で利益をもたらさないばかりか、成人の2 型糖尿病、心血管疾患、死亡率の増加などの影響が出るかもしれないということです。


※WHOより引用 ※日本WHO協会一部改変
※WHOより引用 ※日本WHO協会一部改変

意外な人工甘味料含有商品



良かれと思って選んでいる食品の中にも人工甘味料が含まれていることがあります。


人工甘味料が含まれているものの摂取は...


1日1本(個)まで!!

毎日は控えましょう。

(どうしても甘いものが欲しい時のおやつなど



  • 2023年8月20日

更新日:2月13日

当クリニックの院内報「GYC通信Vol.14」を発行しました。今回は「注意!糖尿病と熱中症!」です。是非ご覧ください。



注意!糖尿病と熱中症!


酷暑が続いておりますが、この時期特に気を付けたいのが、「熱中症」です。今年の夏は、全国的に平年より暑く、残暑も厳しくなることが予想されており、より一層、熱中症への警戒が必要です。外出時だけでなく、室内でも熱中症にかかるリスクがあることにも注意しましょう。



熱中症患者のおよそ半数は65歳以上の高齢者です。

高齢者は暑さや喉の渇きを感じにくく、暑さに対する調整機能が低下しているため、特に注意が必要です。


こまめに水分補給を

発汗時には、水分と塩分が多く失われます。そして脱水になると血流が悪くなり、熱を逃がすことができなくなります。また、筋肉や脳、臓器への血流も低下するため、意識を失ったり、臓器の機能低下などの体の不調をきたし、熱中症を引き起こします。喉の渇きを感じなくてもこまめに補給しましょう。


注意点

大量の発汗時に水だけを飲んでいると、体内に吸収されにくいだけでなく、体液が薄まることにより、水中毒とも呼ばれている低ナトリウム血症を起こす危険性があります。軽度では

無症状な場合もありますが、重症になると昏睡や死亡のリスクもあります。商品の表示をよく読み、日常生活での水分補給と、発汗時の水分補給とで、使い分けをしましょう。


※大塚製薬 効率的な水分補給
※大塚製薬 効率的な水分補給

スポーツドリンクと経口補水液の違い

発汗時によく使用される2つの飲料について違いを理解しましょう。


★糖質量と食塩相当量の比較

角砂糖3.3g/個


まとめ


・商品によって量に差はありますが、スポーツドリンクには糖質量が多く、角砂糖9個分を含みます。運動などによる発汗によって体から失われる水分・ミネラルを補給できますが、飲みすぎると糖質の過剰摂取に繋がります。


・経口補水液は、お味噌汁1杯分、梅干し中1個分の食塩相当量を含みます。病者用食品であり、脱水時の使用を目的に作られているため常用は控えましょう。


・普段の生活ではスポーツドリンクや経口補水液ではなく、水かお茶をこまめに摂取するよう心がけましょう。



 

糖尿病の方は熱中症になりやすい!?

糖尿病の方が熱中症に特に注意しなければならない理由は、高血糖による脱水症状です。糖尿病で血液中の糖が多くなり過ぎると、腎臓は糖を多量の水分と一緒に尿として排出するようになり、尿の量や回数が増えます。さらに、長年血糖コントロールが悪く神経障害が起こっている方は、暑いときでも汗をかきにくくなって体温調節機能が低下していることがあります。


熱中症予防のポイント

・こまめに、のどが渇く前の水分補給

・利尿作用のあるコーヒーや緑茶、アルコール飲料ではなく、水や麦茶などのノンカフェイン飲料がおすすめ

・糖質の多いスポーツドリンクでの水分補給は×

・塩あめは大量に汗をかいた時のみ

・1日1-2 Lの水分補給(心・腎機能低下の方は除く)

・起床時、入浴前後、就寝前に水分補給

熱中症環境保健マニュアル2018より改変



心血管病に注意!


脳梗塞は夏に最も起こりやすいというデータがあります(図1)。糖尿病の方は脳梗塞になりやすく、非糖尿病者の2~4倍高頻度です。また、糖尿病患者の半数が高血圧を合併していることから、ラクナ梗塞という細い血管が詰まることで起こる脳梗塞が多発する傾向にあります。

(糖尿病治療ガイド2020-2021)




脱水により血液の濃度が上昇し、血栓ができやすくなったり、血管が潰れ、詰まりやすくなることが原因として挙げられます。脱水症状にならないよう、汗をかいていなくても、こまめな水分補給を心がけましょう。



©2012-2025 医療法人社団光史会 銀座泰江内科クリニック All rights reserved.

bottom of page