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GYC通信Vol.10発行

更新日:2月13日

当クリニックの院内報「GYC通信Vol.10」を発行しました。今回は「免疫力アップ特集~新型コロナウイルスに負けない体を作ろう~」と「脱水症は脳梗塞の引き金になる!」です。是非ご覧ください。


免疫力アップ特集~新型コロナウイルスに負けない体を作ろう~


免疫力は年齢とともに落ちる

新型コロナウイルス感染が続き、国内外で多くの感染者・死者がでているため、手洗い・うがい・アルコール消毒等の感染予防は必須です。細菌やウイルス等を撃退する免疫力は年齢とともに低下していくので、自己免疫能力を高めることも重要です。


ストレスと免疫・糖尿病の関係

外出自粛や仕事、人間関係でストレスが溜まっている方が多いと思われます。強いストレスが持続すると白血球中のリンパ球や細胞の働きが弱まり、免疫機能が低下します。またストレスによりコルチゾールというホルモンが分泌され、高血糖を招きやすいです。つまり、免疫・糖尿病にとってストレスは敵といえるのです。


野菜の抗酸化力 「フィトケミカル」

免疫力を高めるには、ストレスなどによって増える活性酸素を取り除く強い抗酸化力のある食品を摂ることをおすすめします。ある種の野菜に含まれる色、香り、辛み、苦み成分の「フィトケミカル」は、強い抗酸化作用を持っています。また、野菜の皮に多く含まれていることも知られています。さらには、細かく刻む・すりおろすことで、効率的に摂取できます。このように、野菜の選び方・調理法を工夫して、より多くのフィトケミカルを摂れるように意識しましょう。また、野菜の抗酸化力を示す指標があります。図2をみると、モロヘイヤやブロッコリーなど色の濃い野菜が多いことがわかります。下記のポイントを参考に、多くの野菜をバランスよく摂って、免疫力を高めましょう。



【ポイント】

 色の濃い緑黄色野菜…モロヘイヤ、ほうれん草、ブロッコリー

 辛み・香りの強い香味野菜…ネギ、玉ねぎ、にんにく

 皮は剥かずに丸ごと…なす、にんじん

 刻む・すりおろすなど細かく調理…大根、キャベツ


免疫のカギは腸にあり!

免疫細胞の約7割は、腸にあると言われています。腸内細菌は善玉菌2割、悪玉菌1割、日和見菌(優勢な菌と同じ働きをする菌)7割で構成されており、そのバランスが保たれた状態で最も免疫細胞が活性化されます。しかし60歳前後から、善玉菌は減少し、悪玉菌は増加します。その結果、免疫力が低下します。したがって、免疫力を高めるためには腸内環境を整えることが重要です。



善玉菌を増やし、悪玉菌を減らす

<オートミール×ヨーグルト>

食物繊維は善玉菌のエサになるため、元々腸内にある善玉菌を増やします。オートミールは

不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方が含まれており、便通が改善され、血糖値を上げにくくする働きもあります。そして、ヨーグルトに含まれている乳酸菌は善玉菌の一種なので、直接腸内に届くと善玉菌が増え、腸内環境が整います。また、腸にたどり着く前に死んでしまう菌もありますが、死滅しても善玉菌のエサとなったり、免疫調節機能は残るといわれています。そのため善玉菌を増やすには、食物繊維と乳酸菌、この2つを同時に摂ると効果的です。ぜひ一度、オートミールとヨーグルトを2週間続けて免疫力が変わるか試してみて下さい。


<グルコン酸が豊富な酢>

酢に含まれているグルコン酸は、善玉菌であるビフィズス菌を増殖させる機能があります。また、善玉菌が乳酸や酢酸を作ることで腸内をpH5~7の酸性環境にし、酸に弱い悪玉菌の増殖を抑え、善玉菌が優勢になります。しかし図4のとおり、摂取をやめるとすぐに善玉菌が減少してしまうので、継続して摂取することが重要です。酢の中でも特に効果が期待できるのは黒酢です。黒酢にはグルコン酸が最も多く含まれていて、口当たりがよくまろやかなので継続して摂取するのにおすすめです。


これらの食品を意識して腸内環境を整え、感染症に負けない体にしていきましょう!



 

脱水症は脳梗塞の引き金になる!

残暑が続いていますが、ご体調は如何でしょうか。

まだまだ脱水症に気をつけなければいけない時期です!

今回はなぜ脱水症が起こるのか、脱水症の危険性とその対策についてお話していきます。





脱水症とは

脱水症とは、体液が失われ身体にとって不可欠な水分と電解質(特にナトリウム)が不足している状態です。水分不足からくる頭痛や尿が極端に少なくなるとった症状がみられ、季節を問わず起こりやすいです。


脱水症の危険性

水分不足になることで血液がドロドロになって流れにくくなり、血栓という血の塊ができやすい状態になります。血栓は血管を詰まらせる危険性があり、脳で詰まると脳組織が壊死し脳梗塞が起こります。


脳梗塞の起こりやすい季節

脳梗塞は体内の水分不足による脱水が原因で、夏に最も起こりやすいというデータがあります(図1)。ちなみに冬も多く、寒さで血圧が上がりやすくなるためといわれています。


図1
図1


糖尿病の方の脳梗塞発生頻度

糖尿病の方は脳梗塞になりやすく、非糖尿病者の2~4倍高頻度です。また、糖尿病患者の半数が高血圧を合併していることから、ラクナ梗塞という細い血管が詰まることで起こる脳梗塞が多発する傾向にあります(糖尿病治療ガイド2020-2021)。


脱水症を防ぐ水分の取り方

・食事以外で1日1~1.2L

・喉が渇く前にこまめに

・糖尿病の方は糖分の高いスポーツドリンクに注意




※水分摂取量については医師にご相談を。カフェインが含まれる飲み物やお酒は利尿作用があるので注意。



新型コロナウイルス予防のためマスクを着けている今は、こまめに水分を摂りにくくなっています。空気が乾燥するこれからの季節も脱水症に気を付けましょう。

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