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  • 2021年6月1日

更新日:2025年2月13日

当クリニックの院内報「GYC通信Vol.12」を発行しました。今回は「運動不足を見直そう」「妊婦に起こりうる高血糖」「糖尿病における欠食の落とし穴」です。是非ご覧ください。



運動不足を見直そう

コロナ感染が長引いている中、なかなか運動ができない方も多いのではないでしょうか。テレワークや外出自粛でずっと座りっぱなしになり、知らず知らずのうちに運動不足になっています。


運動不足が目に見えて増加

コロナ禍で「屋内で運動すること」が増えた人は2.5%とほとんどおらず、減った人が22.1%であることが分かりました。また、「屋外で運動すること」が減った人も18.1%となっています*1。運動だけでなく歩くこと自体も減ってきており、1日平均歩行数が6,000~7,000歩の中、3,000歩未満の人が約3割に急増したといわれています(図1)。

* 1 2020 年5 月第一生命経済研究所の調査



加えて日本人は座位時間が長く、シドニー大学の研究者が行った調査では、世界20カ国の座位時間平均が日本人は7時間で世界1位でした。座位時間が長い上にコロナ禍での運動不足により、からだに悪い状態が加速しています。


運動不足が原因で約5万人が死亡

厚生労働省によると、運動不足は喫煙、高血圧に次いで多い死亡数の原因となっています(図2)。運動不足は心筋梗塞などの循環器疾患や悪性新生物(がん)の引き金となり死因に繋がります。


つまり、たかが運動不足と思われますが、命にも関わってくるのです。




銀座泰江内科クリニック流運動不足対策方法

時間がない人でも取り入れやすい、すきま運動を3つご紹介します。


  ・食直後に階段昇降5分、特に下りは効果アップ

  ・約3分のラジオ体操

  ・座りっぱなしを避け、30分に1度は立ち上がる


大事なことは、自分が続けやすいものから始めることです。特に5分間のすきま運動の繰り返しは血糖値改善に効果があるので、コツコツ続けて運動不足を解消していきましょう!



妊婦に起こりうる高血糖


高血糖は、糖尿病の方だけが気をつけるものではありません。妊娠を機に糖代謝異常になる方は約8人に1人と言われています※1。妊娠前に糖尿病ではない方にも、高血糖は起こりうることなのです。さらにコロナ禍には、食事の偏り、運動不足、ストレスなど高血糖を招くリスク因子がたくさんあるため、より一層気をつける必要があるのです。


※1:日本糖尿病・妊娠学会
※1:日本糖尿病・妊娠学会

なぜ妊娠すると血糖値が上がりやすくなる?

妊娠すると胎盤から出るホルモンの働きにより、血糖値を下げる

ホルモンであるインスリンの働きが抑えられます。さらに、胎盤で

インスリンを壊す働きの酵素もできるため、インスリンが効きにくい

状態(インスリン抵抗性)となり、血糖値が上がりやすくなります※2。

※2:国立成育医療研究センター


どんな人がなりやすいの?

もともと耐糖能に異常がない人は、妊娠しても高血糖になりません。しかし、糖尿病家族歴、肥満、巨大児出産の既往、加齢などのリスク因子があると、胎盤形成によるインスリン抵抗性に後押しされるかのように、妊娠糖尿病を発症してしまう可能性があるのです。高血糖には自覚症状がありません。早期に発見するためにも定期健診は欠かさず行いましょう。


赤ちゃんの為にも高血糖は放置厳禁!!

医療機関で診断されたら、医師の指導の下、以下の方法を用いて血糖コントロールを行います。


<食事療法>

胎児の成長に必要な栄養を摂ることが基本となりますが、過度な体重増加や食後高血糖に注意する必要があります。食事エネルギーの目安は、標準体重(kg)※×30kcalを基本とし、妊娠周期に合わせて付加していきます。 ※標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22


<自己血糖測定>

自宅で血糖値を測定し、1 日の血糖の変化を把握することで、血糖のコントロールに役立てます。さらに食事や運動などをメモすることで、血糖値が上がりやすい・上がりにくい食べ物や習慣を把握することもできます。


表2 の数値を目標に血糖コントロールを行い、それでも高血糖が抑えられない場合には、1 回の食事量を減らす分割食や、インスリン療法などを用います。



表2:糖尿病治療ガイド2020-2021
表2:糖尿病治療ガイド2020-2021


血糖値が高い状態での妊娠は、母体はもちろんのこと、赤ちゃんにも先天奇形や巨大児、流産といった影響を与える可能性があるため、正しい知識を持って血糖コントロールを行いましょう!



令和3年度 第21回日本糖尿病療養指導士認定試験に当院スタッフ2名が合格しました!診療後に勉強会を行ったり、GYC通信を作成し情報発信を行ったりと、日々研鑽をかさねてきた結果です。今後も質の高い療養指導を目指していきます。





  • 2021年1月18日

更新日:2025年2月13日

当クリニックの院内報「GYC通信Vol.11」を発行しました。今回は「コロナ禍での血糖値悪化に注意」と「今年の寒い冬は、脳梗塞に要注意!!」です。是非ご覧ください。


コロナ禍での血糖値悪化に注意

2019 年厚生労働省によると、糖尿病が強く疑われる方は、男性は約5 人に1 人、女性は約10 人に1 人と年々増加しています(図1)。新型コロナウイルス感染の重症化につながる基礎疾患として糖尿病が挙げられており、血糖コントロールの重要性が喚起されています。



糖尿病がなぜ悪化?

今年の冬は特に血糖コントロールの悪化に注意が必要です。その理由は、寒さに加えコロナ禍による生活様式の変化が認められるためです。つまり、寒さとコロナにより在宅時間が増えることで、運動不足・過食・ストレス・自律神経の乱れが起こりやすくなります。これらは全て血糖値上昇のリスクとなります。


コロナ禍でどうすればよいか

まだまだ続くウィズコロナ生活の中では、下記のことに注意し、血糖値の悪化を防ぎましょう。


【食事】

●炭水化物を控える

ご飯、パン、餅、麺類は、長期保存や調理が簡単なため摂取の頻度や量が増えます。丼物や麺類など炭水化物の単品食べはやめて、複数の食材を選び、そして肉・魚・野菜等のおかずを先に摂りましょう。炭水化物を選ぶなら、玄米、雑穀米、ライ麦パン等食物繊維の多いものを摂取することがおすすめです。


●オススメはまいたけ

まいたけは食物繊維豊富なだけでなく、α- グルカンやMX- フラクションといった血糖降下作用のある成分が含まれます。右のレシピを参考に食事に取り入れましょう。


【運動】

●食直後に軽めの運動

食後およそ15 分間は、消化吸収のため胃腸に血液が集中します。食直後に体を動かすことで、手足の筋肉に血液を分散させ胃腸の動きを鈍くし、糖の吸収を抑えることができます。


●“進化系” かかと落とし

つま先を竹踏みにのせ、かかと落としを1セット30 回毎食後に行うのがおすすめです。竹踏みを使うことにより、つま先より下にかかとを落とすことで、ふくらはぎの筋肉に負荷がかかりやすくなり、効果が高まります。



管理栄養士オススメレシピ


塩麴まいたけ



【材料】

まいたけ 1パック

★塩麹 小さじ1

★おろししょうが小さじ1/2

★オリーブオイル小さじ1/2

白ごま 適量


【作り方】

まいたけは手で食べやすい大きさに割く。

耐熱皿にのせラップをし、600wのレンジで2分温める。

★の調味料を合わせて、加熱したまいたけと和える。

器に盛り、ごまをお好みでかけて完成


【ポイント】

食物繊維豊富なまいたけ、発酵食品である塩麹、腸内で潤滑油の役割を果たすオリーブオイルの効果で、腸内環境が改善されます。腸内環境を整えることは、免疫力アップ、ダイエット効果、そして糖尿病改善効果が期待できます。さらには、このまいたけを最初に食べる、つまり「まいたけファースト」をすることで、食後高血糖の予防になります。


まいたけとサバ缶のトマトスープ


【材料(2 人前)】

トマトジュース 400ml

サバ缶 1 缶

まいたけ 100g(1 パック分)

茹でたブロッコリー 5~6房

顆粒コンソメ 5g

オリーブオイル 大さじ1


【作り方】

鍋にトマトジュース、サバ缶、ブロッコリー、顆粒コンソメを入れて火にかける。サバ缶は汁ごと入れ、食べやすい大きさにほぐす。煮立ったら火を止め、無限まいたけとオリーブオイルを加え、混ぜ合わせて完成。


【ポイント】

トマトのリコピン、ブロッコリーのビタミンC は抗酸化力が強く、体内の酸化ストレスを除去し、インスリン抵抗性の改善が期待できます。リコピンは、温めること・油と一緒に摂ることで吸収率が上がり、効率的に摂取することができます。そして、サバ缶に含まれるDHA ・EPA は血液サラサラ作用があり、動脈硬化予防となります。




今年の寒い冬は、脳梗塞に要注意!!


今年の冬は寒くなる!

今年は、太平洋赤道域東部の海水温が低くなる、ラニーニャ現象が発生しています。この現象が起こると日本の冬は気温が低くなる傾向があります。図1のように、統計的に夏と並んで寒い冬に増える脳梗塞には注意が必要です。




高血圧は脳梗塞の引き金になる

日本では、年間約6 万人の方が脳梗塞で亡くなっています(※1)。また死に至らなくても、手足のマヒなどが残り、生活に支障が出る場合もあります。脳梗塞の原因の1 つには動脈硬化があり、高血圧が続くと血管に無理な力がかかり、ダメージが蓄積され動脈硬化が進行します。20 歳以上の国民の2 人に1 人は高血圧であり(※2)、脳梗塞予防の観点から血圧の管理が重要になります。


なぜ冬場に脳梗塞が増えるのか?

冬場の血圧の悪化には以下のような要因もあり、それに伴い脳梗塞のリスクが上がります。

●ヒートショック…急激な環境温度の変化によって、血圧が上下に大きく変動することで起こる、健康被害の総称( 例: 暖かい部屋→寒い脱衣所→熱いシャワー)


●モーニングサージ…薬の効果が切れる、急に動き始める、寒さで交感神経活性が亢進するなどの要因によって、早朝に高血圧になること。さらには、湿度が低く空気が乾燥しているため、体の水分が知らぬ間に失われる、かくれ脱水からの脳梗塞にも注意です。冬場の血圧の悪化を防ぐためには、家の中での寒暖差にも気を付け、こまめに水分を摂ることを意識しましょう。


脳梗塞予防には普段からの血圧測定が大事

高血圧・脳梗塞を予防するためには、まずは自分の血圧を知ることが大切です。血圧は、気温や食事、ストレスなどにより1 日の中でも大きく変化します。血圧は、一喜一憂せずそのトレンドを見ましょう。最近注目されているのは、自宅でリラックスした状態の家庭血圧で、成人では115/75mmHg 未満が正常とされており(※3)、現在の降圧目標は、表2 のようになっています。また、様々な血圧計が出ており、手首に巻き付けて測定できるものもありますが、心臓と同じ高さに保ちやすい上腕で測定ができる機械を選びましょう。出張などで外出の多い方には、持ち運びが便利なチューブレスの血圧計もあり、おすすめです( 図3)。







※1: 平成29 年人口動態統計の概況、

※2: 平成30 年国民健康・栄養調査、

※3: 日本高血圧学会 高血圧治療ガイドライン2019

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