糖尿病について
あなたはどれくらい知っていますか?
糖尿病についての理解を深めるためのコラム
糖尿病とは
糖尿病とは
糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの作用不足が原因で血糖値が上昇し、高血糖が慢性的に続く病気です。
糖尿病の種類
糖尿病には、1型糖尿病、2型糖尿病、さらに妊娠糖尿病やその他特定の疾患や機序
(メカニズム)によるものがあります。
1型糖尿病
自己免疫疾患などが原因でインスリンを分泌する膵β細胞が破壊され、
体内のインスリンが絶対的に欠乏した状態です。
ですから、インスリンを外部から補うことが必須となります。
発症は、小児から思春期に多いですが、中高年でも認められます。
2型糖尿病
遺伝的要因に、過食や運動不足などの生活習慣といった環境要因が重なってインスリンの分泌量が低下したり、抵抗性が増加する(インスリンの効きが悪くなる)状態です。肥満を合併することが多いです。
2018年の「国民健康・栄養調査」によると、「20歳以上の糖尿病が強く疑われる人」の割合は、男性18.1%、女性10.5%でした。前年度に比べて、男性は1.8ポイント、女性は1.2ポイント増えています(図1)。 また、40歳以上の4人に1人が糖尿病もしくは予備軍という報告もあります。
2018年の厚生労働省の報告では、男女ともに「糖尿病が強く疑われる人」の割合は、
年齢が上がるにつれて高くなっています (図2)。
糖尿病の恐さ
糖尿病は、自覚症状が乏しいまま徐々に病状が進行し、突然合併症が起こります。微小な血管が障害される網膜症・腎症・神経障害は糖尿病の三大合併症とよばれており、さらには、大きな血管の動脈硬化も進行し、心筋梗塞や狭心症、脳卒中、閉塞性動脈硬化症なども起こりやすくなります。また、最近がんや認知症、歯周病のリスクが高くなることも注目されています。
対策
糖尿病では、合併症の発症をくい止める予防治療が重要です。そのためには、早期発見・早期診断が必要で、まずは、生活習慣の改善によって糖尿病発症を未然に防ぐ1次予防、さらに発症しても血糖値を良好にコントロールしていく2次予防、そして合併症の発症をくい止める3次予防、これらすべてが重要になってきます。